第61球「レギュラーの座とは」(2002.2.5)

 野球は9人でやるスポーツである。団体競技である。もちろんベンチ入りした選手やマネージャーも一緒になって戦うものであるのだが、フィールドに立てるのは9人だ。もっと言えば9人しかフィールドに立てないのだ。

 かくいう俺もTWINS参加当初はベンチから試合を観戦することも多く、必然的にランナーコーチャーやら、スコアラーやら、ブルペンキャッチャーやらあらゆる仕事(?)をこなしていた。それはそれでチームに貢献したことになるし、チーム事情や、采配のこともあるので、別に不満というかそういうのは無い。いやいや監督の采配には従わないといけません。

 が、見ていて腹が立つような怠慢プレーをされると、言いようの無い怒りが込み上げてくる。それでもグラウンドに立ちつづけようとするその選手に、ベンチからの視線は届いているのだろうか・・・。せっかく見にきてくれたマネージャーさんだって、これでは来た甲斐がないってもんだ。相手チームや審判にしても同じだろう。なんかムカつきますよね、そういうのって。

 毎回毎回そんなに人数が揃うわけではないけれど、マネージャーがわんさと応援に来てくれるわけではないけれど、TWINSはベンチからの視線が強いチームだ、と思う。人数も増え、モチベーションも上がり、今季は特にレギュラー争いが熾烈になってくるはずだ。試合に出た選手は、とにかくベンチからの視線を意識してほしい、と思う。冷静になってグラウンドを見渡せば、必ずその視線は感じるはずだ。いや感じなければならない。そしてそれを自分のプレーに生かさなければならない。レギュラーはその義務を負う。それくらいの覚悟があってもいいだろう。

 「レギュラーになる」ということはそういうことだ、と俺は思う。「レギュラーになる」ではないな。「レギュラーであるとチームから認めてもらう」が正しい日本語だな。9人しかいないから、試合に出るだとか、ポジション争いに勝つとか、そういうことが本質ではないように最近思える。そういう意味では俺などは、まだまだ「レギュラーになって」いないのかもしれない。チームに認めてもらえるように頑張るだけです。