第80球「チームとして遵守すべし」(2002.8.12)

 主催者側からの視点で大会を覗いた時、結構チーム同士の揉め事が多いことに気づく。勝負事だけにやむを得ない部分もあるのだろうが、中には些細なことで後味の悪い決着を見ることもある。特に多く見受けられるのは「ユニフォームの着用」についてである。

 ユニフォームはチームの一員であることを証明するものである。そしてその着こなしはチームのチームカラーを如実に表現するものである。だから、同一ユニフォームの着用については大会参加の必須条件であることが多い。大会によっては同一ユニフォームを着用しないチーム及び選手の参加を認めていないこともある。それはマナーの最低限である、というわけだ。

 しかし、当日球場にいってみたら、実は相手チームがユニフォームを揃えていませんでした、とすまなそうに申告してきた時に、「ルール違反だから不戦勝である」と断ずることができるか、というとなかなかそうもいかない。勝利は転がり込むかもしれないが、休日の過ごし方としては最悪だからだ。やむなく試合をするケースが殆どだろう。

 チーム発足して間もない、金銭的な問題、そもそも連合チームとしての参加など、ユニフォームが揃わない、という事態はいくらでも想定できるし、参加を認めないほど悪いことのようには思えない。違うチームの強力な助っ人を何人も呼びつけて試合に勝ったとしても(個人的にはそういうことはしたくないのだが)それはそれでチームの方針なのだから仕方がないのだ、と思う。ただし、マナー違反であることだけは間違いない。その部分を意識せずに大会に参加するのは、間違いだと思う。

 従って、そういうチームは予め対戦相手及び主催者にその旨をしっかり意思表示しておくことが必要になるだろう。それでユニフォームが揃わないだけで試合を断るチームというのもいささか度量が小さいように思える。試合が終わってから相手チームのユニフォームが揃っていなかったことにクレームをつけても残念ながらあまり意味は無い。また主催者がしゃしゃりでてくるのもあまり意味は無い。だったらそんなチームになんて負けなきゃいいじゃない、って思ってしまう。

 試合以前に後味の悪いものになってしまうので、対戦相手の方は手の内を隠すのは構いませんが、実情だけは腹を割って報告していただきたく思います。それが対戦相手に対する最低限のマナーかと思います。チームとしてのマナーは遵守されるべきであると思います。