第213球「キーストーンコンビ」(2005.5.27)

 なにやら耳慣れない言葉である。昔むかし二遊間コンビを指してこのように称していたのだそうだ。二遊間は二人でセット、というイメージは自分で守っていても非常に良く分かる。ここの息が合うか合わないか、で、組織的守備には大きな影響が出る。単に打球を処理するだけではない奥深い守備の「業」がここに見える。

 二遊間の動きはお互いに指示を出し合うのでは遅いプレーが多い。例えば中継プレー、カットに入る動き、その枚数。牽制の動き、牽制サインを出すタイミング。それは意思疎通が出来上がっていることを前提に初めて機能していく。「攻め」の守備を実現できる。その意思疎通を中心に、野手は蜘蛛の巣のように守備網をめぐらせることができる。まさにカギ(キー)となる守備であろう

 「意思疎通」は簡単なようで、実は非常に難しい。自分の守備を考えつつ、相手の守備を考えるにはそれなりの余裕、それなりの経験が必要である。それが一朝一夕に実現できないのもまた事実である。長い年月かけて、失敗を積み重ねて、深くコクのある二遊間は醸成される。

 できれば二遊間は固定するのがベストなのだろうが、草野球の性質上それも難しいんだろうな、と思う。その試合によって色々な選手が色々なポジションを守らなければならないのは、草野球の宿命である。とはいえ、二遊間を守ることになったのであれば、その意識をより高く持って守らなければならない。我々は「キーストーンコンビ」なのだ、と。

 実際シートノック・ゲームノックなど実践に近いノックをしてみると、一番動かねばならない(プレーに絡まなければならない)のは間違いなく二遊間の二人なのだ。したがって試合においても最も動かなければならないのも同様に二遊間なのだろう・・・。というのはあんまり今までそういう意識をしたことがなかったものなので・・・。プレーの中で集中力を高めていく俺のプレースタイルからすれば、こういう忙しいポジションはまさにうってつけなのだ。体力的にはキツいけど、精神的には非常に安定できる。

 しょぼい失策なども目立ち始めているので、もう一度体をいじめて、キーストーンコンビの一角努めさせていただきます!。