第217球「凡打を考える」(2005.6.16)

 三割打者・・・非常に甘美な響きである。一流打者の分かれ目とも言える「打率三割」は達成することは非常に難しい。特にある程度のレベル・ある程度の大会に参加すると、それなりにいい投手も多く、打率を上げることすら難しい状況にもなってくる。ちなみに現時点のTWINSチーム打率は二割にも満たない・・・トホホ。

 ただ、逆に考えると残りの七割は凡退するのである。十回打席に入って、七回は安打にはならないのだ。確率的には非常に効率の悪いものなのだろう、と思う。とすると逆にこの七割の凡打にスポットライトを当ててみるのも一興ではないだろうか。凡打にも色々有るはずだし、いい凡打・悪い凡打あるはずだ。

 TWINSの打撃成績表には「貢献打率」というチャプターがある。これは安打・四死球・進塁打・犠打等すべて含めて、「攻撃に対して貢献した打席率」を割り出したものである。たとえ、打率が低くても、他の要素で相手を苦しめた、攻撃したことに対する数字である。本当は三振したとしても、粘りに粘って相手投手に多くの投球をさせた、とか、そういうのも反映できればよりベターなのだが、現時点ではそうも行かない。これだけでも充分な、観点であり、数値だと思っている。

 ただ凡打で凡退するのではなく、相手チームが嫌がること(つまり得点を生むための攻撃)をやりつくした上で凡退するのでは決定的に違う。それが出来る打者、もっというとカウントに応じてそういう攻撃に切り替えられる打者が本当に嫌な打者なのだ、と思う。それには相手の嫌がる攻撃を考えることが必要だし、それに対するバットコントロール、セルフコントロールが必要になってくる。打率を一割上げれば、当然同じく貢献打率も一割上がるのだが、それに留まらず、貢献打率を一割五分上げる努力を我々は追い求めていくべきなのではないか、と思う。

 俺が日ごろから口すっぱく「転がせ」「走れ」と言い続けているのは、まさに貢献打率を上げる営みそのものなのかもしれない。でも、本当は打率そのもののUPを目指してください!TWINS諸兄。